へっぶしんです。
職場での人間関係がうまくいかずに、メンタルが体調に出てしまい、自分で何とかしようとしている中で、読んだ本です。BOOK1については、過去の記事に書いています。
認知行動療法に基づくマインドフルネスをできるようになったら、次はスキーマ療法に取り組むことになります。ま、私自身はうつ症状で済んでいて、病院に行くほどではないと思っています。それにしても、このようなメンタルにかかわる本を読むにつけ、会社の上司という人種は、なぜ真逆の態度をとるのかが不思議に思えてきます。
多くの企業が、従業員のメンタルを壊すために活動しているとしか思えません。部下や従業員のメンタルを壊して得られるものは何なのかを、会社経営者や管理職の人たちには真剣に考えてほしいものです。
著者の伊藤絵美氏は、洗足ストレスコーピング・サポートオフィス所長をされているそうです。(興味がある方はググってみてください。不親切でごめんなさい。。。)臨床心理士、精神保健福祉士で、慶應義塾大学の大学院を卒業されているそうです。
一回見てもらおうかと思ったのですが、料金的にちょっと。。。という感じでした。健康保険が使えないカウンセリングだと、それくらいしてしまうよな。。。ということで、私のサイフでは無理そうでした。
さて本書は、ケアする人も楽になる マインドフルネス&スキーマ療法 BOOK1 [ 伊藤 絵美 ]。の続編です。
認知行動療法によって、自らの感情とそれに伴う自動思考をメモして(外在化・見える化)することを繰り返して、身の回りに起こる様々なことに伴う自分の感情を客観視できるようにします。
たとえば、ネトウヨに絡まれると即キレるのはなぜか?といったことをメモに書きだしてみます。怒りはどこから来るのかを考えてみます。ま、この例だと、考える必要もありませんが。で、自分が怒っているということを自覚します。さらに怒っている自分を、幽体離脱して上から見るというイメージをしてみます(マインドフルネス)。その怒っている自分をまるごと受け止めて、著者の書き方によると、ウンコを流すイメージで怒りを流します。
これを自分の中に起こる不安や恐怖の感情が出たときに繰り返します。そうすると、自分の感情を丸ごと受け止められるようになるようです。
これだけのことでも、メンタルが大きく傷ついている人には、1年から1年半くらいの時間がかかるようです。職場での私は、どれくらいかかるのでしょうか^^;人事異動を待つ方が早いかもしれません。
このように、日常で起こる様々な出来事から生まれる自分の感情をうまく処理できるようになったら、スキーマ療法に進みます。
スキーマについては、本書内では、
1.見捨てられスキーマ
2.不信・虐待スキーマ
3.「愛されない」「わかってもらえない」スキーマ
4.欠陥・恥スキーマ
5.孤立スキーマ
6.無能・依存スキーマ
7.「この世には何があるかわからないし、自分はそれらにいとも簡単にやられてしまうスキーマ
8.巻き込まれスキーマ
9.失敗スキーマ
10.服従スキーマ
11.自己犠牲スキーマ
12.「ほめられたい」「評価されない」スキーマ
13.否定・悲観スキーマ
14.感情抑制スキーマ
15.完璧主義的「べき」スキーマ
16.「できなければ罰されるべき」スキーマ
17.「オレ様・女王様」スキーマ
18.「自分をコントロールできない」スキーマ
これらの過去のつらい体験から作られた早期不適応スキーマから作られるモードを、ハッピースキーマに書き換えていくというのが、簡単に言えばスキーマ療法です。
このスキーマが作られる過程を思い出す作業は、メンタルが壊れてしまった人には過酷なものなので、まずは安心できる状況を確保します。
そのうえで、過去のトラウマを思い出しながら、乗り越えられるイメージを繰り返し自分に植え付けていくという地道な作業を繰り返しますので、とても時間がかかります。それだけ、幼少期から思春期にかけてのつらい体験は、その後の人生に大きな影を落とし続けるのですね^^;トラウマおそるべしです。
このような若干理解しにくいものを、架空の人物を使いながらわかりやすく書かれている本書は、専門家でない私のような人間にもとても理解しやすかったです。
メンタルがやられていることを自覚している私のような人間だけでなく、なんか人間関係がうまくいかないな、くらいにしか思っていない方でも、一度読んで、自分の過去を振り返ってみるといいのではないでしょうか。
そのせいで、家を出ようとすると胸が圧迫されるような感覚になり、早めに職場の最寄り駅に行き、職場に入ってもいいかなと思えるまで、カフェで時間を潰しています。心に余裕があるときなどは、読書をしますが、心に余裕がない時はひたすらスマホをいじっています。
そのようなメンタルが崩壊寸前の状況の中で、厚生労働省の国民生活基礎調査での平均世帯年収を見て、自分は恵まれている方なんだから、職場での状況は仕方がない。と必死に自分い言い聞かせています。
あるいは、大学の在学中に就職活動をしなかったために、零細企業に就職することになり、その後の年収の伸び悩み(実は収入はそこまで悪くなかった)に悩み、世間を恨んでいました。しかし、現在は曲がりなりにも1部上場企業で正規雇用で働けているんだから、恵まれている方だと言い聞かせています。
このようなことを、スキーマ療法では、カードに書いて早期適応スキーマによるマイナスモードが起動したときに、カードを読んで自分を落ち着かせる。自分のマイナスモードが起動する特定の状況に対して、対処方法をカウンセラーが教え、繰り返し大丈夫なことを確認するという方法で、メンタルが落ち込み切らないように対処するようです。
そうしたことを通して、小さな成功体験を積み重ねて、誰も信じられないという状況から、信じられる人もいるというように意識を変えて、生きづらさを解消していくとのことです。
本書での架空の人物も、最後は職場でスキルアップを成し遂げて、仕事と人生にやりがいを感じてハッピーエンドになっています。
私自身も仕事にやりがいを感じているものの、人間関係がどうにもならず、メンタルが崩壊寸前になっています。せめてもの自己防衛で、自分で認知行動療法を続けて、ハッピースキーマを作れるようにしていきたいです。
よろしければ、こちらのくりっくをよろしくお願いします。