へっぶしんです。コロナ禍が続いている中で、ゲームにうつつを抜かしています^^;;

 読書量が落ち、文章の書き方を忘れていますw

 世間では、重要な事実を隠して大企業だけを守り、弱い個人は一顧だにされない状況が続いています。旅行業・飲食業などのサービス業の落ち込みは大変なことになっており、中小企業が年を越せるのか心配が尽きません。

 国内の格差が拡大し、世帯所得の中間に位置する方々の生活を想像すらできないちょっとだけ恵まれている層に位置する私としては、中間層が没落しているであろう現在の状況を少しでも改善できる状況にならないかと、日々祈っています。

 さて、今回はそんな日本国内のミクロな格差・階層の話ではなく、世界全体をデータを基に見渡すとどうなっているのかという本です。

 11章立てになっており、まだ最初の1章を読んだだけです^^;

 今回は1章ずつ書いていこうかと思っています。ゲームを制限できたらですが。。。


 世界は格差が拡大していて、日々状況が悪くなっているというのは思い込みにすぎず、データからはそのような事実は確認できないということが書いてあります。そして、世界の実像を思い込みで勘違いをしている人がほとんどで、それは経営者や学者でも同様だと筆者は主張しています。ダボスでの国際会議で基調講演を務めるほどの博識の著者が、世界の人々の思い込み・勘違いを正したいという思いで書き上げられた本です。


 その中で、人間の本能として「世界は分断されている」という思い違いを起こすようです。ミクロに見れば、キリスト教世界とイスラム教世界、富裕層と貧困層、先進国と発展途上国などと、持つものと持たざる者の分断が広がっているかのような錯覚を抱きやすいということです。データ見て、絶対的に世界像を把握しようとすると、所得による格差は世界全体で縮小しているとのことです。


 私もSNSなどで、日本の世界におけるプレゼンスの相対的な低下を嘆くものを良く目にします。それはそれでミクロな事実です。しかし、世界全体が中流化している状況の中で、日本が追い付かれているだけのようです。世界が日本の所得・生活に追いついてきているだけだというのがデータからの事実のようです。マクロにデータを見ることは、大切ですね。


 まずは子どもが5歳まで生存する割合と女性ひとりあたりの子どもの数で各国を比較しています。乳幼児死亡率が低くなるということは、公衆衛生がいきわたっているということと、母親の衛生意識が高いということで、女子教育が行われていることが推測できるということになるようです。1965年時点では、先進国(44か国)グループと発展途上国(125か国)グループに大きく分かれていました。しかし、現在では1965年時点の先進国グループが位置していたところに、世界の85%の国々が入っています。


 これを根拠に世界の格差が縮小していると筆者は主張しています。


 もうひとつ、世界の格差縮小を説明するために、筆者は世界の生活レベルを4つに分けて説明しています。この分け方は、個人的には衝撃的でした。


 レベル1…1日1ドル(年間36,500円)の生活(最貧困層) 約10億人/約75億人

  水を満足に得られず、水汲みが子どもの主な仕事で、衛生状態が悪く、飢餓に陥る危険と隣り合わせ、衛生状態が割るために乳幼児死亡率が高い。


 レベル2…1日4ドル(年間146,000円)の生活 約30億人/約75億人

  子どもの仕事である水汲みの時間が1日30分、お金を貯めればマットレスを買うことができて地べたに寝ないで済む、そのため子どもたちは学校に通うことができる。


 レベル3…1日16ドル(年間584,000円)の生活 約20億人/約75億人

  電力の供給が安定して子どもが毎日宿題ができる、冷蔵庫が買える、日帰りでの家族旅行ができる。


 レベル4…1日32ドル(年間1,168,00円)の生活 約10億人/約75億人

  裕福な消費者の生活、飛行機での旅行ができるレベル。


 筆者は、この本の読者をレベル4の生活を営んでいる人と想定している。当然で、約2000円する本を手にできるのはレベル4の生活をしている人でしょう。日本では、年収200万くらいを相対的貧困レベルにあると想定しているので、日本人の金銭に絡む悩みは贅沢だということになります。ただ日本での生活では、年収約100万円で飛行機での旅行は難しいはずなので、物価が考慮されていないようにも思えます。


 さて、世界を見たときに自分の立ち位置を正確に把握できているでしょうか。世界で最も恵まれている国である日本で生まれ育つと、レベル3以下の生活を営んでいる人々が世界の大半であることに驚くのではないでしょうか。私自身、日本国内での格差の問題を提起した本をよく読みますが、冷蔵庫が買えないレベルの人は、日本では統計に表れないレベルのわずかな人しかいないのではないでしょうか。もちろん日本国内の貧困も重要ですが、ほとんどの人が世界的にみると裕福な生活をしているということを認識する必要はあるのではないでしょうか。そのうえで、現在の問題を考えていきたいと、大きく見方が変わりました。



 データを基に世界を見ると、先進国と途上国の線引きがほとんどできないような状況に改善されていることがわかります。グローバル化によって、日本の国際的な立ち位置は手化してきていますが、マクロにみると、良いことのようにも思えます。

 その中で、現在のコロナ禍と言いう厳しい状況を乗り切っていくために個人でもできること考えていきたいです。世界的には裕福であっても、経済的な事情から自殺する人が増えているようです。また97%が高校に進学できるという世界的に恵まれている環境であっても、その恩恵にあずかれない人が存在しているのもまた事実です。

 人間が人間らしく生きるというのは、どういうことなのか。憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」とは、どういったレベルの生活なのかを考えていきたいです。




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