へっぶしんです。日々メンタルを削りながら仕事をしています^^;

 どこまで心が持つのかというチキンレースのような状況になっています><

 3月には、ひと段落するのですが、あと1か月は厳しい状況が続きそうです^^;

 さて今回は、「〜新下流層の出現〜 『言ってはいけない〜残酷すぎる真実』(橘玲)を読んで」の続編を読みました



 帯より、

-------------------------------------------------------

日本人の3人に1人は日本語か読めない?


人種で知能は違う!?


「置かれた場所」で咲くのは不幸!?


高所得をもたらす性格は!?


人間社会のタブーが


また、明かされる!


-------------------------------------------------------

帯裏より、

-------------------------------------------------------

 日本は世界一「自己家畜化」された民族/差別の温床は遺伝にある/知識社会に適応できない国民が多いほど、その国が混乱する/リベラルな社会ほど遺伝率が上がる/年を取るほど、親に酷似する/教育無償化で弱者はさらに苦しむ/先進国の知能は低下し始めている/男は極端、女は平均を求める/IQの高い国と低い国がある/知能の高い国はリベラルになる/言語が乏しいと保守的になる/人類の先祖は水生生活者/海外で成功した日本人にはワケがある/日本が華僑に侵されない理由/日本人は「ひ弱なラン」

-------------------------------------------------------


 帯には、衝撃的なフレーズが並んでいます。最近の遺伝行動学では、想像以上に遺伝の影響が大きいことが分かってきたようです。また、日本人の1/3は日本語が読めないというのは、国際機関によるテストの結果で、それでも諸外国よりは読める人の比率が高いようです。世論調査やネットを見ていると、読解力についてはうなずける部分が多いなというのが実感です。

 筆者は、遺伝について「リベラル」に判断すべきだと主張しており、また「ある程度」は「遺伝決定論」を受け入れるべきだと主張している。

 前書きで、

-------------------------------------------------------
「遺伝決定論」を批判するひとたちは、どのような困難も本人の努力や親の子育て、あるいは周囲の大人たちの善意で乗り越えていけるはずだとの頑強な信念をもっている。そしてこの美しい物語を否定する者を、「差別主義者」のレッテルを貼って葬り去ろうとする。
 だが、本人や子どもがどれほど努力しても改善しない場合はどうなるのだろうか。その結論は決まっている。努力しているつもりになっているだけで、努力が足りないのだ。なぜなら、困難は意志のちからで乗り越えられるはずなのだから。
-------------------------------------------------------
 と、述べています。知能は「ある程度」遺伝に左右されるようですが、遺伝の影響をを一切認めないと、「だれでも努力次第で東大に入ることもできるし、大企業の社長にもなれる。企業で昇進できない人、学力が上がらない原因はすべてが怠惰に起因する。」ということになります。

 そう言われると、反発したくなるのではないでしょうか。統合失調症やADHDも遺伝する確率が、身長や体重よりも高いようです。これが、日本では「言ってはいけない」事実だと筆者は主張しています。

 さて、「言語が乏しいと保守的になる」、「日本は世界一「自己家畜化」された民族」について考えていきたいと思います。

 「言語が乏しいと保守的になる」では、PIAACというOECDの主催で、16歳から65歳の成人を対象として「読解力」、「数的思考力」、「ITを活用した問題解決能力」の3分野を測定する「国際成人力調査」を説明しています。これには、23か国が参加しています。

・イギリス(ITスキル19位)のブレグジット
・アメリカ(数的思考力・ITスキル21位)大統領選挙でのトランプ大統領の選出
・フランス(読解力21位、数的思考力20位)の大統領選での「極右」の国民戦線のルペン候補者が決選投票に残る
・ポーランド(読解力19位、ITスキル23位)の排外主義的な右派政権の誕生

などを根拠としています。

 これでは、日本の極右長期政権を説明できませんが、ヨーロッパでは「言語が乏しいと保守的になる」は、現象と調査結果に相関関係がありそうです。日本に当てはめて考えてみると、自民党の支持者が約30%です。これを乱暴に、文章の読めない1/3に当てはめてしまえば、相関関係を説明できることになります。無理やりですが。だから、自分に不利になる政策を続ける政権を維持させ続けているのでしょう。〜所得格差拡大を憂う〜 『上級国民/下級国民』(橘玲)を読んででも書きましたが、徐々に、真綿で首を絞めるように日本人の平均世帯年収が下がり続けています。それにもかかわらず、逆進性(高所得者の負担が少なく、低所得者ほどダメージが大きい性質)のある消費税を増税しても、社会的な混乱が起きません。自民党を支持する日本で苦しい生活を余儀なくされている人は、「言語が乏し」く、自らの支持や投票行動によって自分を窮地に追いやっていることを理解できていないということになります。そうすると、現在の日本で起きている現象を説明できることになります。因果関係では、「言語が乏しいと保守的になる」を証明するのは大変でしょうが、読解力をキイワードにして相関関係があるということは言えるのではないでしょうか。

 次に、「日本は世界一「自己家畜化」された民族」ですが、これは、日本の地理的な環境によるものだと筆者は説明しています。農業社会では、狭い土地に人が密集して住むことになるために、狩猟・採集社会では必要だった「勇敢さ・獰猛さ」といった性質が嫌われるようになったということです。つまり、自ら牙を抜いたということになりますね。

 さらに進んで、指導者に逆らうものは徹底して排除されるという社会になり、指導者に従順に従う性質を身につけたと説明します。たしかに弥生時代以来、日本は農耕社会が続いていました。その歴史の中で、周囲との摩擦(行き過ぎると抗争に発展する)を避けるために必須のスキルのように思えます。このような性質が、遺伝的に組み込まれているとしたら、民主主義社会の想定する市民には到底なれませんね。遺伝で歴史を説明できてしまうという時代が、もうそこまで来ているのかもしれません。

 日本人の原罪として、太平洋戦争での周囲の国々への残酷な侵略行為を挙げることができ、なぜ道を間違えたのかの検証と、考察を続けなければなりません。個人的には、日本人の指導者への批判的能力の低さが、太平洋戦争の惨禍を引き起こしたのではないかと考えています。そして、なぜ、指導者が無能で、道を誤ってもついていってしまうのかが、「日本は世界一「自己家畜化」された民族」で説明できてしまうのであれば、何とかして克服したい性質ではないでしょうか。




 あなたの性格や考え方は遺伝で決定されている。と言われると、違和感を覚え、反発したくなります。しかし、最新の遺伝行動学では、自分は思っている以上に遺伝に影響されているようです。ただ、環境が自分を変える余地もかなりあるようです。自分にできるのは、自分の環境を自分で作っていくということです。

 残念なことに、子育てが子どもに与える影響はほとんどないようです。しかし、性格の遺伝はあるようです。また、遺伝以外に人格を形成する要因として、「非共有環境」(平たく言えば子供の友達関係)が、子どもに与える影響が大きいようです。であれば、家庭での子育てやしつけは効果がないとしても、子どもが付き合う友人環境には、親がある程度介入できるのではないでしょうか。

 遺伝行動学の知見を、自分に当てはめてみて、行動を決めていきたいです。


 著者は、橘玲氏です。 1959年生まれ。作家。国際金融小説『マネーロンダリング (幻冬舎文庫)』『タックスヘイヴン (幻冬舎文庫)』などのほか、『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方新版 知的人生設計のすすめ (幻冬舎文庫)』『幸福の「資本」論 あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」』など金融・人生設計に関する著作も多数。

 『言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)』で2017新書大賞受賞。近著に『もっと言ってはいけない (新潮新書)』『働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる』『人生は攻略できる』など。


 よろしければ、こちらのくりっくをよろしくお願いします。