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寝ながら学べる構造主義 (文春新書) [ 内田 樹 ]
価格:842円(税込、送料無料) (2019/9/26時点)






 へっぶしんです。

 本日は仕事が休みなのですが、家でうだうだしていて、あまりにもお腹がすいたのでランチのために街に出たのが13:30でした。どれだけ時間を無駄に過ごしているのかと愕然となってしまいました^^;


 今回の本では、ちょっとした発見がありました。難解な本に挑戦するのが好きで、その分、文章が難しすぎて挫折することがままあります。この分の意味が分かる人ってすごいなと思っていたのですが、難文は学者が読んでも難文だということがわかりました^^;


 わからないものは、わからないんだなと^^;



 著者は内田樹氏です。

 
  1950年に東京で生まれ、東京大学文学部仏文科を卒業され、東京都立大学大学院博士課程を中退されています。2011年の3月に神戸女学院大学大学院文学研究科公寿を退職されています。現在は神戸女学院大学の名誉教授でいらっしゃいます。専門はフランス現代思想、映画記号論、武道論です。2007年に『私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)』で第6回小林秀雄賞を受賞されています。さらに、『日本辺境論 (新潮新書)』で新書大賞2010を受賞、他の著作に『ためらいの倫理学 戦争・性・物語 (角川文庫)』、『「おじさん」的思考 (角川文庫)』、『下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち (講談社文庫)』、『街場のメディア論 (光文社新書)』、『レヴィナスと愛の現象学 (文春文庫)』、『他者と死者 ラカンによるレヴィナス (文春文庫)』などがあります。



 P.167「構造主義者の書く文章は読みやすいとは言えません。特にラカンは、正直に言って、何を言っているのかまったく理解できない箇所を大量に含んでいます。」


 この記述にとても驚きました。難解な文章であっても、学者は理解していると思っていた先入観を見事に破壊してくれました^^


 P.169「まだ動き回ることができず、栄養摂取も他人に依存している幼児的=ことばを語らない段階にいる子どもは、おのれの鏡像を喜悦とともに引き受ける。それゆえ、この現象は、私たちの目には、範例的なしかたで、象徴作用の原型を示しているもののように見えるのである。というのは、<私>はこのとき、その始原的な型の中にいわば身を投じるわけだが、それは他者との同一化の弁証法を通じて<私>が自己を対象化することにも、言語の習得によって<私>が普遍的なものを介して主体としての<私>の機能を回復することにも先行しているからである。」」


 この次に来る文が、P.170「この難文をとにかく意味の分かる日本語に書き直しましょう。」です。術語(テクニカルターム)が含まれていて、「象徴作用の原型」とか、一般の人間(もちろん私を含みます)が知るはずもない単語・表現が大量に含まれると、意味が分からなくなりますよね^^;このような文に接したときに、自分の知識不足や読解力不足によって読めないのだと、今までは自分の無知にがっかりしていました。しかし、気を落す必要がないのだと、著者に勇気づけられました^^


 構造主義自体は、帯に書いてあるように著者が分かりやすく説明をされているので、大体はどのようなものなのかがわかりました。ただ、新井紀子氏の読解力関連の著作から、構造主義の考え方を現在のほとんどの日本人が習得しているという考え方には疑問を持つようになってしまっています。


 著者が構造主義の考え方の例に引いているのが、20世紀の帝国主義時代の植民地の支配者と被支配者の立場を今なら両方の立場で考えられるというものです。しかし、今まさにワイドショーなどで流されている嫌韓報道を見ていると、政府の首脳・大量の嫌韓報道を見させられている日本国民で、日本と韓国の両方の立場に立ちながら考えられる人は、一部にとどまっていそうです。出なければ、テレビ局があきもしないで、嫌韓報道を繰り返し、原因を作った日本政府の失策に対する批判がほとんどないことの説明ができません。


 一部の日本・韓国の両方の立場からものを見ることのできる人間だけが、劣化したテレビ報道に怒りを覚え、またウンザリしています。これが、ほとんどの人がうんざりしているのであれば、テレビ局へ批判が殺到するはずです。しかし、ほとんどの人はテレビの劣悪な報道を受け入れているために、大手テレビ局の日本政府を批判せずに嫌韓報道を繰り返すという愚かな姿勢を変えられないのです。


 他にも、構造主義の考え方から、学校教育で行われている「体育座り」が、生徒を支配するのに大きな役割を果たしていることが明らかになっているということに驚きました。体を屈して、自分の動きを制限し、浅くしか呼吸できない姿勢をとらせるということが、異常なことだと感じたことは今まで一切ありませんでした。世の中で当たり前に行われていることで、知らず知らずのうちに自分の自由を大きく奪っているものがあるという新鮮な発見ができて、とても有意義な一冊でした。


 目の前で行われていることにどういった意味があるのかを考え続けないと、知らず知らずのうちに軍国主義の考え方が身に沁み込んでしまいそうな日本の状況です。常に批判的な精神を持ちながら物事を見つめ、意味を考え続けていかなければ、奴隷的な思考の持ち主にされてしまいそうだと怖くなりました^^;


 頭を使い続けなければならないと、改めて決意させられました^^


 よろしければ、こちらのくりっくをよろしくお願いします。



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