へっぶしんのニュースや日記です。
 集団的自衛権についての報道があまりにも雑なので、そもそも集団的自衛権とは何かを明確にしたい。内田樹先生の受け売りになるのだが、個別的自衛権と集団的自衛権が分かれたのは、帝国主義の時代の植民地獲得競争のころになる。欧米が、植民地争奪戦を繰り広げているときに、宗主国が植民地を守るために発動できる権利として集団的自衛権という概念が生まれた。たとえば、イギリスの植民地であったインドが攻められたときに、イギリス本国からインドへ派兵することを正当化するための概念だということだ。
 これが、1945年の第二次世界大戦終了後から始まる東西冷戦下で、概念が変遷する。資本主義国である西側陣営と、社会主義国(と当時は言っていたが、国家の制度・内実はとても社会主義を実現したものではなかった)である東側陣営が、ヨーロッパで各陣営への取り込みであるオセロゲームをはじめた。そこで、西側を牽引していたアメリカと、東側を牽引していたソ連が、それぞれの陣営の国に派兵するときの大義名分として集団的自衛権という概念を使ったのだ。
 さて、日本がアメリカの戦争に参加する大義名分はなんだろうか。まさか、上記の集団的自衛権ではないことは、明白ではないだろうか。また、集団的自衛権という概念が、国際貢献という言葉とまったくリンクしないことも明白ではないだろうか。
 

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