へっぶしんのニュースや日記です。

11/22に自民党の結党50年大会で、自民党の憲法草案が発表されました。

前文を見ましたが、世界に誇る先進的な憲法から、世界から遅れること100年くらいで明治憲法よりも国家主権を肯定する内容の新憲法草案です。

以前にも述べていますが自民党の新憲法草案というのは、現憲法を破棄して新しく憲法を制定するという案で、改憲という言葉では語れないくらいに現憲法を否定する内容です。

前文を一文づつ見ていきたいと思います。

日本国民は、自らの意思と決意に基づき、主権者として、ここに新しい憲法を制定する。

主権者とは何でしょうか?

好意的に見れば、国民主権の宣言のようにも見えますが、現行憲法の文言と比べれば、何が言いたいのかわかりかねる文章です。主権者とは何か?という定義付けがなされていません。憲法自らが、主権というものについて定義を述べなければ、解釈の仕様がありません。以下の条文と比較しても、非常に危険な運用を予定しているように読み取れます。

象徴天皇制は、これを維持する。また、国民主権と民主主義、自由主義と基本的人権の尊重及び平和主義と国際協調主義の基本原則は、不変の価値として継承する。

この条文は、単純に読むと権力の大きさが

「象徴天皇制=国民主権+民主主義+自由主義+基本的人権の尊重+平和主義+国際協調主義」

と読めます。

従って、100年くらい時代をさかのぼる条文になっています。象徴天皇の権力の大きなことといったら大変なものですね。ここでも出てきますが、象徴天皇制とは?国民主権とは?民主主義とは?基本的人権の尊重とは?という、中身が書かれていません。象徴天皇制の占める割合の大きさと、どうにでも解釈できる何々主義の羅列。立憲主義の思想の無視。この憲法の目的がいかに恐ろしいものかが伺えます。何々主義という言葉だけの羅列で肝心の中身が定義されていないと、法律でどのような定義付けもできてしまいます。民主主義とは貴族制の一部であると定義する法律ができた場合に、違憲になりません。国民の主権とは天皇から与えられるものであると法律で規定すれば、国民の主権を制限できます。なぜなら、象徴天皇制のほうが国民主権というひとつの概念よりも重要であるという書き方がされているからです。

日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し、自由かつ公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実を図り、教育の振興と文化の創造及び地方自治の発展を重視する。

憲法は、国民を縛るものではなく国家(=権力)を縛るためのものです。直接に国民に責務なるものを課すものではありません。この憲法案は、立憲的意味の憲法ではなく、固有の意味の憲法の性格を持って作られていることが、この文言から明確に読み取れます。現代の国家でこのような憲法を制定している国があるのでしょうか?固有の意味の憲法とは、聖徳太子の17条憲法など、歴史上の化石です。現代憲法の意義に明らかに逆らっています。これが恣意的に書かれていると考えると恐ろしくて仕方ありません。明治憲法よりも古い国家概念からかかれていることになります。

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に願い、他国とともにその実現のため、協力し合う。国際社会において、価値観の多様性を認めつつ、圧政や人権侵害を根絶させるため、不断の努力を行う。

これも意味不明の文言です。

いづれも文章のはじめの部分はまともそうに見えるのですが、

  • 「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に願い、」「国際社会において、価値観の多様性を認めつつ、」

    文章の述語は、武力行使を思わせる文言になっています。

  • 「他国とともにその実現のため、協力し合う。」「圧政や人権侵害を根絶させるため、不断の努力を行う。」

    手段が書いていないのですが、文章だけ見ると、何か恫喝しているような印象を受けます。

    日本国民は、自然との共生を信条に、自国のみならずかけがえのない地球の環境を守るため、力を尽くす。

    では、沖縄のシュワブ沿岸に米軍基地を建設するとどうなるのでしょうか?国民に環境保護の義務を課しながら政府はそれを守らないというまったく用を成さない文言でしょうか?なぜあるのかがわかりません。

    今までの案の前文と順番を入れ替えただけですが、あまりに前近代的で、明治憲法よりも時代を逆行するものです。

     

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    日本国民は、自らの意思と決意に基づき、主権者として、ここに新しい憲法を制定する。
    象徴天皇制は、これを維持する。また、国民主権と民主主義、自由主義と基本的人権の尊重及び平和主義と国際協調主義の基本原則は、不変の価値として継承する。
    日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し、自由かつ公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実を図り、教育の振興と文化の創造及び地方自治の発展を重視する。
    日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に願い、他国とともにその実現のため、協力し合う。国際社会において、価値観の多様性を認めつつ、圧政や人権侵害を根絶させるため、不断の努力を行う。
    日本国民は、自然との共生を信条に、自国のみならずかけがえのない地球の環境を守るため、力を尽くす。