【中古】 中学受験わが子をつぶす親、伸ばす親 / 安田 理 / 日本放送出版協会 [単行本]【ネコポス発送】 価格:299円 |
へっぶしんです。
最近の読書は、格差社会と中学受験に偏りまくってます。
格差社会は、資本主義経済というものが弱肉強食の社会であり、数少ない強者が多数の弱者を搾取する社会だから、その中で自分が生き残るためにも、社会の仕組みをしっかりと知らなければと思い読んでいます。
他方で、その資本主義社会の中で、勝ち組にしか許されない中学受験について、自分も経験し、むすめも経験し、自分の同級生やむすめの同級生のアッパーぶりの見聞をするにつけて、結局何なのか、私にとっては何だったのかが総括しきれていないので、繰り返しいろいろなものを読んでいます。
本書では、親の中学受験へのかかわり方が書かれており、専業主婦の母親向けというのが、メインターゲットになっています。2007年初版なので、学校が古く、すでに校名が変わっているところもありました。校名変更の原因は、私立の中高一貫校も資本主義社会の中で、自校の差別化に必死になっているからでしょう。変化の激しい業界なのだなと感じました。さらに、男子校・女子校だったところが、共学化しているところがあり、変化の速さに、新たな驚きを得ました。
親が子どもに中学受験をさせるのは、難関大学信仰があるからでしょうが、それにしても、やりたくない子供を中学受験に駆り立てるとは恐ろしいですね。私は12歳の時に自ら望んで塾に入り、中学受験をしたので、何とも言えませんが、本書の中に出てくる母親には、頭が下がります。メインターゲットが、専業主婦と書きましたが、共働き夫婦の母親の場合は、睡眠4時間で頑張る方もいらっしゃるようです。子供の学歴のために、自分が睡眠4時間の生活をするなんて、想像できません。
私も、共働き家庭に育ったので、塾での夕食は母親に買ってきてもらっていましたが、ほとんど放置だったので、そこまではしていなかったようです。むすめの場合も、妻の起床時間が早いため、睡眠時間自体は短かかったようですが、通勤時間や隙間時間で仮眠をとっていたようです。そして、私が最悪の父親だったのかもしれませんが(現座進行中で最悪の父親なのかもしれませんが)、休日はほとんど外食し、むすめには自分で受験すると言ったんだから、塾の宿題の時間は、自分で捻出しろと言っていました。中学受験のために、すべてを犠牲にする気にはなれなかったからです。それでも、むすめは最難関の学校に受かってしまいました。
本書には、親とのかかわり方が書いてありますが、我が家では、小4の時点で、妻が宿題を一緒にやることを放棄し(算数が理解できなくなった)、丸つけだけはやるもののあとは、塾の担当任せでした。
私も中学受験を経験していたので、妻が宿題を一緒にやることを放棄することに対しては、別段、何の問題も感じませんでした。子供としては、親が分からない問題を自分が解けるということが、とてつもないやる気に直結することを経験を通して知っていたからです。本書にも書いてありましたが、完ぺきな親になる必要は全くないのです。
さらに、私の経験にはないことなのですが、親戚が通う学校について、あれこれ噂することを母親が必要以上に気にするようです。私は自分の子供なのだから、自分以上にはならないと思うのですが、どうしてそれ以上を期待してしまうのかは、正直理解出ませんでした。まだまだ、親が子どもを思うときには、難関大学に行き、一流企業に就職する・持っていれば高収入が見込める資格を取得する。といったキャリアパスを、子どもに願っているのでしょうか。
ちなみに私がむすめに望んでいることは、国公立大学に進んでくれることです。理由は明白で、大学には行ってほしいが、私立大学の学費(文系で年間150万)を出せる自信がないからです。
よろしければ、こちらのくりっくをよろしくお願いします。