へっぶしんのニュースや日記です。
日本国憲法9条を守るという趣旨で対中脅威論を否定すると、おめでたいという人がいます。
では、
憲法を変えて自衛隊を軍隊と認めれば、中国の脅威はなくなるのでしょうか?
へっぶしん、日本国憲法の9条を変えて日本が軍隊を持つことを明記すると、結果が逆になると思います。
日本が軍隊を持てば、内閣総理大臣の靖国神社参拝以上に中国は怒ると思います。
そして、対日脅威を宣伝してさらに軍拡を進めるのではないでしょうか?
つまりは、日本が軍隊を持つことを明記することによって、中国の脅威はさらに増すと思います。
また中国脅威論で、
を挙げて、あたかも全てが日本にも当てはまり、中国が今にも対日の侵攻をはじめるような言い方をします。
簡単に1つ1つ見ていきます。(ソースはすべてWikipediaです)
・チベット侵攻
wikipedia(チベット)URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%88#.E6.AD.B4.E5.8F.B2
4.歴史の部分を参照
中国はチベット支配を宣言し侵攻
日本全土に対しての支配を宣言しているか?
尖閣諸島や日本海の左下の方にあるガス田などの部分的な領有宣言がそのまま日本侵攻の根拠になるのか?
チベットを見てそのまま日本に侵攻してくると考えるのは妥当だろう?。
あたかも「尖閣諸島+日本海の左下あたりのガス田の領有宣言=日本全土の領有宣言」であり、チベットを見ていると日本もチベットの二の舞になる危機が迫っている。
という主張のように思える。果たして当たっているのだろうか?
・朝鮮戦争に大軍で介入した過去
wikipedea(朝鮮戦争)URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%88%A6%E4%BA%89
朝鮮戦争の開戦にあっては、金日正の度重なるソ連(スターリン)への侵攻許可の申請があり、それに対し、ソ連が中国(毛沢東)が許可すればソ連も支援する旨を回答。それに基づき、北朝鮮・中国間で南朝鮮(韓国)への侵攻の合意があった。
中国の朝鮮戦争介入は、スターリン・金日正の合意に基づく北朝鮮側の要望を受けたものであった。
なぜ朝鮮戦争への中国の介入がそのまま日本が侵攻される可能性を認める中国脅威論の根拠になるのだろうか?
これも殆ど当たらないようです。
・ベトナム戦争の後にベトナム懲罰戦争を起こした
これは中越戦争をさしてこのように言っているのでしょうか?
wikipedia(中越戦争)URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E8%B6%8A%E6%88%A6%E4%BA%89
中越戦争の発端は、ベトナムのカンボジア侵攻に対して、親中国のポル・ポトカンボジア政権の支援のためのベトナム侵攻のようです。
中国脅威論者は、日本が現在進行形で親中国の国に侵攻中だと思っているのでしょうか?
中越戦争を持って中国脅威論を形成するには無理がありそうです。
・台湾を今日も恫喝し、対岸にミサイルと軍隊を配置している
確かに恫喝を続けているが、いつ台湾に侵攻したのだろうか?
台湾と中国の緊張はある。しかし対中国脅威論を肯定すると、「台湾を恫喝しているから中国は日本を侵攻する。」ということになる。この説明は現実的な説明だろうか?
従って日本国憲法9条を変えて自衛権を明記した場合、中国との関係においては、中国の対日外交を硬直化させる虞が強まるだけです。それこそ現在は現実的でない対中国の脅威を引き起こすことにつながりそうです。今のところ対中国に対しての具体的な脅威がないのに軍拡をしているというだけで、あたかも今すぐに対日で侵攻を開始するかのような宣伝をする対中国脅威論の根拠は、非常に弱いのではないでしょうか?
【結論】
日本が9条で自衛権を明記した場合、対中国の脅威が強くなることはあっても弱まることはまずないと思います。さらには、中国との政治的な緊張をさらに強める危険性があるのではないでしょうか?